こしがや能 春の調べ | こしがや能楽堂こしがや能楽堂

こしがや能 春の調べ

舞囃子:「善知鳥」 ・・・ 関根知孝

狂 言:「吹取」  ・・・ 野村太一郎

 能 :「清経」 ・・・ 渡邊洋子

 他

開催日 2024年4月29日(月)
時間 開演 午後2時
会場 越谷市日本文化伝承の館こしがや能楽堂
料金 一般3,000円、学生1,500円
(全席自由席、消費税込)

_チラシ(表)

_チラシ(裏)

 

・狂言「吹取」(ふきとり)

 未だ定まる妻を持たない男は、願掛けに清水の観世音を訪ねて一夜を過ごします。すると『八月十五夜に五条の橋へ出掛け、月と共に笛を吹け。その音に惹かれて女性が一人現れるであろう。』と夢のお告げを授かります。ところが男は笛を持たず吹く事も出来ず。そこで知り合いの笛の名手に代理を頼むと・・・。

妻乞いを求める類曲には、狂言「因幡堂」や「釣針」などがありますが、本曲は笛の音に頼るという工夫が見られます。また以前は囃子(笛方)の演奏に合わせて演じてもいましたが、昨今は狂言方自身が笛を嗜む演出を用いる事も多くなりつつ、演技とともに演奏も見どころ聴きどころです。
 

・能「清経」(清経)

 

 平家一門が都落ちした後、都でひっそり暮らしていた平清経の妻のもとへ、九州から、家臣の淡津三郎(あわづのさぶろう)が訪ねて来ます。三郎は、清経が、豊前国柳が浦〔北九州市門司区の海岸、山口県彦島の対岸〕の沖合で入水したという悲報をもってやって来たのです。形見の品に、清経の遺髪を手渡された妻は、再会の約束を果たさなかった夫を恨み、悲嘆にくれます。そして、悲しみが増すからと、遺髪を宇佐八幡宮〔現大分県北部の宇佐市〕に返納してしまいます。
しかし、夫への想いは募り、せめて夢で会えたらと願う妻の夢枕に、清経の霊が鎧姿で現れました。もはや今生では逢うことができないふたり。再会を喜ぶものの、妻は再会の約束を果たさなかった夫を責め、夫は遺髪を返納してしまった妻の薄情を恨み、互いを恨んでは涙します。やがて、清経の霊は、死に至るまでの様子を語りながら見せ、はかなく、苦しみの続く現世よりは極楽往生を願おうと入水したことを示し、さらに死後の修羅道の惨状を現します。そして最後に、念仏によって救われるのでした。